石川県議会 1999-03-16
平成11年 2月第 1回定例会−03月16日-08号
平成11年 2月第 1回
定例会−03月16日-08号平成11年 2月第 1回
定例会
三月十六日(火曜日)
午後一時六分開議
出席議員(四十三名)
一 番 下 沢 佳 充
二 番 藤 井 義 弘
三 番 杉 本 栄 蔵
四 番 木 本 利 夫
五 番 紐 野 義 昭
六 番 山 田 憲 昭
七 番 山 田 省 悟
八 番 北 村 繁 盛
九 番 朝 倉 忍
十 番 石 坂 修 一
十一 番 北 野 進
十二 番 小 倉 宏 眷
十三 番 米 田 義 三
十四 番 石 田 忠 夫
十五 番 吉 田 歳 嗣
十六 番 向 出 勉
十七 番 石 林 爾 郎
十九 番 和 田 内 幸 三
二十 番 吉 崎 吉 規
二十一番 稲 本 孝 志
二十二番 山 根 靖 則
二十三番 八 十 出 泰 成
二十五番 善 田 晋 作
二十六番 上 田 幸 雄
二十七番 稲 村 建 男
二十八番 長 憲 二
二十九番 長 井 賢 誓
三十 番 矢 田 富 郎
三十二番 宇 野 邦 夫
三十三番 宮 下 登 詩 子
三十四番 庄 源 一
三十五番 川 上 賢 二
三十六番 北 村 茂 男
三十七番 福 村 章
三十八番 中 川 石 雄
三十九番 宮 下 正 一
四十 番 米 澤 外 秋
四十一番 河 口 健 吾
四十二番 宮 地 義 雄
四十三番 米 沢 利 久
四十四番 金 原 博
四十五番 池 田 健
四十六番 櫻 井 廣 明
──────────────
△開議
○議長(
長憲二君) これより会議を開きます。
─────・──・─────
△
議会議案審議
○議長(
長憲二君) 日程に入り、
稲村建男君外四十一名提出の
議会議案第一
号環境ホルモン対策に関する
意見書、
池田健君外五名提出の
議会議案第二
号男女共同参画社会基本法の制定を求める
意見書、
池田健君外四名提出の
議会議案第三
号公的年金制度の充実に関する
意見書、
庄源一君提出の
議会議案第四
号児童手当制度の充実を求める
意見書、
同じく第五
号地方税源の充実に関する
意見書、
川上賢二君提出の
議会議案第六
号学校施設の改善を求める
意見書、
池田健君外四名提出の
議会議案第七号憲法に抵触し
安保条約を逸脱する恐れのある「
日米防衛協力のための指針」
関連法案の
慎重審議と、
国民的論議を広く求めるための
意見書、
同じく第八号新たな
農業基本法の制定に関する
意見書、
川上賢二君提出の
議会議案第九号新
ガイドライン関連法案の
立法化に反対する
意見書を一括して議題といたします。
──────────────
△説明、質疑、
委員会付託(省略)
○議長(
長憲二君) お諮りいたします。以上の各案については、説明、質疑、
委員会付託を省略したいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う者あり〕
○議長(
長憲二君) 御異議なしと認めます。よって、以上のとおり決しました。
──────────────
△討論
○議長(
長憲二君) これより以上の各案に対する討論に入ります。
川上賢二君。
〔
川上賢二君登壇〕
◆(
川上賢二君)
日本共産党は、本議会に上程されました
意見書九件のうち、第一号、二号、三号、四号、六号、七号、九号の七件に賛成であります。第五号には反対し、第八号については採決に当たって棄権するものであります。
以下、その理由を簡潔に述べて討論といたします。
まず、
ガイドライン関連法案の
立法化に関連する二つの
意見書であります。
国会審議の中で、
ガイドライン関連法案の危険性がますます明らかになってきました。憲法第九条は、戦争はしない、戦力・軍隊は持たないという二つのことを決めています。
自民党政府はこれまで「自衛のためならいいのだ」といって自衛隊という名の戦力をつくってきました。しかし、自衛隊は
国民世論と運動があったため、海外での戦争に乗り出すことはできませんでした。ところが今度は、日本を海外での戦争に乗り出す国としてしまおうというのであります。政府は「日本がやるのは
後方支援だ。戦争ではない」と言っています。しかし、そんな話は世界では通用しません。戦争している国の一方に軍事的に肩入れすることは
戦争行為であり、相手から攻撃されても文句は言えない、これが世界の
ルールです。
国際社会の
ルールとして、国連が武力を使ってもよいと決めているのは、国連が決議したときと侵略されたときの反撃だけです。ところが
アメリカは、これを頭から無視して気に入らない国はこっちから攻めると自分勝手な
ルールをつくり、各地で戦争を引き起こしています。昨年八月のスーダンとアフガニスタンに対する
ミサイル攻撃、十二月の
イラク爆撃などがそうであります。これに世界じゅうの国々が非難の声を上げたのは当然です。ところが、
自民党政府はどんな場合でも
アメリカの戦争に協力しようとしています。
ガイドライン法がつくられて、日本が
アメリカの戦争に参加するようになれば、日本も
国際社会を敵に回す
ルール破りの国になってしまいます。また、
地方自治体や民間人も有無を言わせずに
アメリカの戦争に協力させようとするものであります。このような
ガイドライン関連法案は廃案以外にありません。
そこで、第九号新
ガイドライン関連法案の
立法化に反対する
意見書及び第七
号日米ガイドライン法案の
国民的論議を求める
意見書は、いずれも採択すべきものと主張するものであります。
次に、議案第五
号地方税源の充実に関する
意見書についてであります。
地方自治体の税源の充実を図ることは当然のことでありますが、消費税の分け前をもっと地方によこせという議論に賛成することはできません。
次に、議案第八号新たな
農業基本法の制定に関する
意見書についてであります。今の農政の基本を
国民的立場から抜本的に転換しなければならないことはもちろんであります。その中心は、食料の
外国依存を改め、自給率の
維持向上を基本とすることです。
経済効率優先を改め、農業の特性を生かし、
家族経営を基本に安全な食料の
安定供給、環境と調和した生産を重視する。
公共事業偏重、
ゼネコン奉仕の
農業予算を見直し、
価格政策や農山村地域の
所得対策に振り向けることであります。
議案第八号は、食料の自給率をカロリーべースで五〇%を目標にしていますが、これでは食料の
外国依存から脱出することはできず、日本の農業を立て直すことはできません。本
意見書はこのような弱点を持っているので、採決に当たっては棄権するものであります。
このほか、第二
号男女共同参画社会基本法の制定を求める
意見書については、その趣旨を酌んで賛成するものでありますが、法案の
基本理念に
母性保護という観点を明記すべきであることを強調しておくものであります。
以上をもって討論を終わります。
○議長(
長憲二君) 討論を終結いたします。
──────────────
△
議会議案採決
○議長(
長憲二君) これより採決をいたします。
まず、
議会議案第九号を採決いたします。本案を可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君)
起立少数。よって、本案は、否決されました。
〔
川上賢二君退場〕
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、
議会議案第八号を採決いたします。本案を可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君)
起立少数。よって、本案は、否決されました。
〔
川上賢二君入場、八十出泰成君退場〕
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、
議会議案第七号を採決いたします。本案を可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君)
起立少数。よって、本案は、否決されました。
〔八十出泰成君入場〕
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、
議会議案第六号を採決いたします。本案を可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君)
起立少数。よって、本案は、否決されました。
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、
議会議案第五号を採決いたします。本案を可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君) 起立多数。よって、本案は、可決されました。
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、
議会議案九件のうち、ただいまお諮りした議案を除く残余の各案を一括して採決いたします。以上の各案を可決することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う者あり〕
○議長(
長憲二君) 御異議なしと認めます。よって、以上の各案は、可決されました。
─────・──・─────
△採決
○議長(
長憲二君) 次に、
知事提出議案第一号ないし第七十一号及び請願第五十九号ないし第六十五号を一括して議題といたします。
──────────────
△
委員長報告
○議長(
長憲二君) 以上の各件の
委員会における審査の経過及び結果について
委員長の報告を求めます。
総務企画委員会委員長石田忠夫君。
〔
総務企画委員会委員長(
石田忠夫君)登壇、拍手〕
◎
総務企画委員会委員長(
石田忠夫君) 本
定例会において
総務企画委員会に付託されました
議案審査の経過及び結果について御報告いたします。
当初付託されました議案十七件、追加付託されました議案四件については、いずれも
全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決しました。また、請願三件については、いずれも不採択と決しました。
以下、論議されました主な事項についてでありますが、
総務部関係では、
看護大学の
設立準備状況について、ソフト、
ハード両面の
スケジュールと教員の
確保状況をただしたのであります。これに対し、
ソフト面では文部省の
大学設置認可を本年十二月までに受ける予定であり、そのため四月末までに
大学設置認可申請を行い、七月末までに
教員氏名等の書類を提出、九月末までに保健婦・
看護婦養成校の
指定申請を行うこととしている。また、
ハード面では校舎の建設は本年十月末に
完成予定であるなどの答弁がなされ、教員につきましては必要数三十三名程度のうち、これまでに二十七名を確保しており、残る六名についても三月中に確保するよう努めるとの答弁があったのであります。
企画開発部関係では、
県庁舎跡地の整備について
知的空間として整備する場合には、図書館の移転や
尊経閣文庫の誘致なども視野に入るのか、また
跡地利用計画の
スケジュールに変更はないかなどを尋ねたのであります。これに対して、
県庁舎跡地は兼六園、
金沢城祉という
歴史文化ゾーンと
広坂芸術街という感性のゾーンに挟まれた空間であり、その利用は
知的ゾーンとしての整備がふさわしいと考えられる。
跡地利用の具体像については、これから
懇話会においていろいろな視野から検討を深めていただくことになるものであり、今後とも県と金沢市が一緒になって検討を進めていきたい。十二年度末までに
基本計画を策定し、その後、十三年度に
実施設計、
県庁舎移転後に
埋蔵文化財調査、
施設整備に着手する方針であるなどの答弁がなされました。
県民文化局関係では、女性の施策について
市町村の
女性行動計画の
策定状況、
市町村への指導の状況、
女性基金の事業の状況などを尋ねたのであります。これに対して、
市町村女性行動計画は現在四市で
策定済み、一市で策定中、十一年度中さらに一市が
策定予定であるが、町村ではまだ策定されていない。
市町村へは
市町村担当課長会議や
担当者研修会など機会あるごとに
計画策定を働きかけているが、十一年度は百人の
男女共同参画推進員の活動を通して機運を高めたい。
女性基金については、
女性団体に対する支援や
研修会の主催、
研修会への講師の派遣などを行っているなどの答弁がなされ、これに対し、もっと
市町村に対して形だけではなく思い切った指導を行い、
市町村と一体となって推進できる方策をつくるべきとの意見も出されたのであります。
このほか、
行財政改革としての
民間委託の考え方、子どもの
夢創生プラン策定に当たっての
企画開発部の役割、
こども科学館の整備、
能登地区での
未婚男女増加の
実態把握、
家庭内暴力からの妻の
避難施設の確保など、各般にわたり活発な論議がなされ、審議が尽くされたのであります。
以上で
総務企画委員会の報告を終わります。(拍手)
○議長(
長憲二君)
厚生環境委員会委員長小倉宏眷君。
〔
厚生環境委員会委員長(
小倉宏眷君)登壇、拍手〕
◎
厚生環境委員会委員長(
小倉宏眷君)
厚生環境委員会に付託された議案の
審議経過及び結果を簡潔に御報告いたします。
最初に、当初付託された議案十三件及び追加付託された議案四件については、
全会一致をもって、いずれも原案どおり可決すべきものと決し、また請願二件のうち、請願第六十号については
継続審査とすべきもの、請願第六十一号については不採択とすべきものとそれぞれ決しました。
以下、審査の過程で論議された主なものについて御報告いたします。
まず、
厚生部関係についてであります。
感染症の予防及び
感染症の患者に対する医療に関する法律が本年四月一日から施行されることに伴い、県の果たす役割及び今後の
取り組みはどうか、また
感染症診査協議会条例の制定が提案されているが、
診査協議会の六人の委員はどのような構成となるかをただしました。これに対し、エイズ、
O157等新しい
感染症が発生するなど
感染症を取り巻く状況が著しく変化していること、また
感染症患者の人権を尊重する必要があることなどから、
伝染病予防法、
性病予防法、
エイズ予防法が廃止され、
感染症予防対策を総合的に推進するために新法が制定されたものである。
感染症が広範囲に発生すること、その
検査技術も専門性が求められることから、これまでの
市町村レベルから
県レベルでの対応となったものであり、県としては
感染症指定医療機関の指定、
感染症診査協議会の設置、
感染症発生動向調査に取り組むつもりである。また、
診査協議会の委員は
指定医療機関の医師、
感染症の
専門家、人権問題に精通している
学識経験者により構成するとの答弁がなされました。
次に、
バリアフリー住宅リフォーム資金及び
バリアフリー施設整備促進融資資金が減額補正されているが、県民及び
関係者に対し制度のPRが不足しているのではないかとただしました。これに対し、PRを今後一層徹底し、
利用者の拡大を図りたいとの答弁がなされました。
このほか、
放課後児童クラブの
支援方策、
エンゼルプランの見直し、
県立中央病院事業会計予算についても論議されました。
次に、
環境安全部開係であります。
RDF専焼炉の立地について、今般地元の同意が得られたことから、施設の規模、
事業費、焼却灰の
処理方法、発生する
ダイオキシンの濃度、
施設稼働に伴う
地元雇用の見込み、急遽計上した
調査費八千万円の内訳についてただしたのであります。これに対し、敷地は約二ヘクタール、
事業費は
発電施設を含め約七十億円程度、焼却灰は溶融し、
ガラス状にした上、路盤材として活用したい。排ガス中の
ダイオキシン濃度については国の基準の百分の一以下を目指したい。
施設稼働時には約二十人程度の
地元雇用が見込まれる。
調査費八千万円の内訳は、
環境影響調査に六千万円、
地形測量・
地質調査に二千万円であるとの答弁がなされました。また、焼却熱を利用し五千キロワット程度の発電を行うとの答弁もなされました。
次いで、阪神・
淡路大震災を教訓として創設された
被災者生活再建支援金に三億三千万余円の出資金が計上されているが、被害の認定はどこが行い、支援金は速やかに支給されるのかとの質問に対しては、事務は
財団法人都道府県会館に委託するものとし、
自然災害が発生した日から起算して十三カ月を経過する日までの間に
被災世帯主から申請されたものに対し、
早期支給に対応できるよう
概算払いも可能な
支給方法がとられるとの答弁がなされました。
このほか、
ダイオキシン対策として
市町村の
ごみ焼却施設周辺の濃度を自主的に公表するよう
市町村を指導すべきでないかとの問いに対し、今後、適切に指導していきたいとの答弁がなされました。
以上、簡単でありますが、
厚生環境委員会の
委員長報告といたします。(拍手)
○議長(
長憲二君)
産業委員会委員長北野進君。
〔
産業委員会委員長(
北野進君)登壇、拍手〕
◎
産業委員会委員長(
北野進君)
産業委員会に付託されました議案の
審議経過及び結果について報告いたします。
付託されました議案は十七件であり、そのうち議案第一号中
関係分、同二十二号中
関係分及び第五十五号中
関係分については賛成多数をもって、残余の議案十四件については
全会一致をもって可決すべきものと決し、また請願二件につきましては不採択にすべきものと決しましたことをまず報告申し上げます。
以下、論議された主なものを簡潔に申し述べます。
初めに、
商工労働部関係であります。
国の新
繊維ビジョンでは繊維法の廃止とともに、これまでの
個別振興施策から
一般施策への転換が打ち出され、これに対する当面の措置として
繊維産地活性化基金制度の創設が決定されたが、本県においてはこの基金をどのように活用しようと考えているのか尋ねました。これに対し、基金の果実は新商品や新技術の
開発事業、
展示会への出展等の
需要開拓事業、シンポジウムや
研修会の開催等の
交流事業に活用したいと考えており、また
繊維産地の
基盤強化、
アパレル等の川下とのコーディネーターの確保にも努めていきたいとの答弁がなされました。
次いで、長引く
景気低迷のもと、企業の
新規設備投資や企業の
地方進出が減少しているが、中でも
企業立地が低調な過疎、準
過疎地域への誘致が重要であり、そのため
雇用拡大に有効な県の
企業誘致促進助成制度が改正される予定となっていることから、その
具体的内容を尋ねたところ、
雇用拡大関連企業立地促進補助金の
適用基準については、過疎、準
過疎地域を中心に、
雇用人数や
設備投資額の条件を緩和するとともに、あわせて
対象業種を拡大するものであり、これにより雇用の場の確保を図っていきたいとの答弁がなされました。
このほか、
ベンチャー企業等に対する助成や高齢者の雇用の促進を求める要望がなされ、また
中小企業に対する
制度融資のあり方、
観光産業の振興、
公営宿泊施設の現状、港湾の振興等についても議論がなされたところであります。
次に、
農林水産部関係であります。
食料・農業・
農村基本法案が去る九日に閣議決定され、国会に提出されたことを受けて、今後の本県の農業のあるべき姿、
農業施策のあり方をただしました。これに対し、農業においても
市場原理を導入していこうという動きの中で、
産地間競争の激化、
消費者ニーズの
多様化等に対応した
付加価値の高い農産物の生産等に取り組んでいくことが重要であり、
市場対応型の石川の農業の確立を目指していきたいとの答弁がなされたのであります。
次に、四月一日から実施されるコメの関税化による影響等について尋ねたところ、当面は高
関税率により外国産米が大量に輸入されることはないが、中長期的には
関税率の引き下げによる影響も予想されるとし、このため
生産コストの低減や新品種の開発に力を入れていきたいとの答弁がなされました。
また、三月二十七日に中
能登農道橋の開通式が行われるが、
地域振興のためには同農道橋につながる
七尾西湾周遊道路の
早期完成が重要であるとし、今後の計画等をただしました。これに対し、現在、各地区で
道路整備や
周辺整備を進めており、平成十四年度の完成を目途に
周遊道路の
整備促進に努めていきたいとの答弁がなされました。
このほか、
新規就農者対策、中
山間地域に対する直接支払い、
伝統野菜等の種子の保存、農協問題、日韓新
漁業協定、深層水の
利用研究等について議論がなされるなど、慎重な審査を行った次第であります。
以上、簡単でありますが、
産業委員会の報告といたします。(拍手)
○議長(
長憲二君)
土木企業委員会委員長石坂修一君。
〔
土木企業委員会委員長(
石坂修一君)登壇、拍手〕
◎
土木企業委員会委員長(
石坂修一君) 当
委員会に付託されました議案の
審議経過等を簡潔に報告いたします。
まず、当初付託されました報告一件を除く議案十六件及び追加付託されました議案六件につきましては、
全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決しましたことを報告いたします。
以下、論議された主なものを申し述べます。
最初に、平成十三年開催の
全国都市緑化いしかわフェアの主会場となる
金沢城祉公園について、石垣などの整備の進め方や
フェア開催までの
整備計画の内容とその見通しをただしたところ、石垣、櫓の整備に当たっては
専門委員会を設置し、総合的・
専門的視点から修築や復元を検討してもらい、それを踏まえて整備を進めていきたい。また、
フェア開催に支障がないように全力を挙げて取り組んでまいりたいとの答弁がなされました。
次に、木場潟の
浄化対策として整備が予定されている水と緑のふれあいパーク、いわゆる
ビオパークについてその効果や
スケジュール、さらに河北潟への
導入見通しについてただしたところ、霞ヶ浦での
取り組みが一番成果があるようだが、最適の
水耕植物やその効果は現場の水温や水質などにより微妙に異なっており、木場潟に適する
水耕植物については今後
専門家の意見や試行の結果を見て見きわめたい。また、来年度中に施設を建設し、その後効果を確認したいと考えている。河北潟への導入については、
ビオパークの対象としているものの、木場潟での状況を見きわめながら検討したいとの答弁がなされました。
なお、
ビオパークの整備とともに
下水道整備や、さらにヘドロの除去が重要であり、この三つが同時並行して取り組まれなければ
浄化対策の効果は上がらないのではないかとの意見がありました。
また、鹿島町碁石ケ峰の
風力発電施設について、運転開始時期や発電した電気の使用方法などを尋ねたところ、夏休み中には完成させ営業運転に入りたい。また、電気は鹿島少年自然の家で使用し、余った電気は電力会社に売電する予定である。今後、こうした風力発電を利用した自然エネルギーに対する県民への啓蒙にも努めていきたいとの答弁がなされました。
このほか、港湾機能の充実策として金沢港に設置が予定されている輸入青果物用の燻蒸上屋施設の概要やその効果、また県営住宅団地における駐車場不足問題への対応、手取川の濁り水対策としての浄水池増設の効果、能登有料道路白尾−内灘間の四車線化や延伸問題、高金利の企業債に係る繰上償還など、当面する重要課題について熱心な審議が行われました。
以上、簡単ではありますが、土木企業
委員会の報告といたします。(拍手)
○議長(
長憲二君) 文教公安
委員会委員長木本利夫君。
〔文教公安
委員会委員長(木本利夫君)登壇、拍手〕
◎文教公安
委員会委員長(木本利夫君) 文教公安
委員会に付託されました議案の
審議経過及び結果を報告いたします。
まず最初に、当初付託されました議案七件、追加付託されました議案二件につきましては、
全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決しましたことを報告いたします。
以下、論議されました主なものを申し述べます。
最初に、教育
委員会関係でありますが、平成十一年度に環境教育の一環として、地域の自然や生活環境を題材とした体験的学習が実施されることとなっているが、その成果を最大限に引き出すためには、まず学校みずからが環境に配慮した
施設整備やリサイクル運動等を実施することが重要であり、その
取り組み方針をただしたところ、今後、雨水を池の水や庭の散水に利用するなどの工夫を凝らすとともに、リサイクル製品の使用を積極的に推進するほか、新たに児童生徒の自主的な植樹による校内緑化事業を実施し、学校の環境整備を図るとともに、あわせて緑の大切さとその役割についての理解を深めていきたいとの答弁がなされました。
このほか、特色ある学校づくりの方策や、高校中途退学者対策としての出身中学校と高等学校との連携のあり方、県内小中高校における入学・卒業式での国旗掲揚と国歌斉唱の実施状況、二〇〇二年ワールドカップサッカーキャンプ地の誘致の
取り組みや、学校給食用牛乳の異臭事件をめぐる原因の究明と今後の対応についても論議がなされました。
次に、警察本部関係でありますが、コンピュータを悪用したハイテク犯罪や外国人による窃盗犯罪など、新たな形態の犯罪が脅威となってきており、こうした傾向への的確な対応を含めた警察力の強化等についてただしたところ、装備資器材の充実に関しては指紋の自動識別システムを導入し、従来は肉眼により大量の指紋を何日もかけて識別を行っていたものが、指紋を画像情報としてコンピュータ処理できることから、県内はもとより全国で保有する大量の指紋の中から、犯人の割り出しや余罪確認の迅速化を図っていきたい。また、ハイテク犯罪への対応に関してはインターネット上でのわいせつ画像を流したり、企業情報を改ざんするなどの事件が本県で既に発生しており、社会基盤を揺るがす大きな脅威ともなってきていることから、今後ハイテク犯罪の指導・捜査支援・教養等の体制強化を図るとともに、インターネット上を流通する違法情報や有害情報を把握するためのサイバー・パトロールを強化したいとの答弁がなされました。
当
委員会としては県民の安全、安心確保のため、さらにマンパワーの増強と装備資器材の一層の充実を図り、他県警察とも緊密に連携しながら新たな形態の犯罪に適切に対処するとともに未解決事件についても、引き続き地道に努力を重ね、早期解決を果たしてほしい旨の要望がなされたのであります。
以上、簡単ではありますが、文教公安
委員会の報告といたします。(拍手)
○議長(
長憲二君)
委員長報告を終わります。
──────────────
△質疑
○議長(
長憲二君) 別に御発言もありませんので、質疑なしと認めます。
──────────────
△討論
○議長(
長憲二君) これより以上の各件に対する討論に入ります。
川上賢二君。
〔
川上賢二君登壇〕
◆(
川上賢二君)
日本共産党は、ただいま上程されました議案七十一件、報告一件のうち、第一号、十号、十九号、二十二号、二十七号、二十八号、二十九号、四十五号、四十六号、四十七号、五十四号、五十五号、六十三号及び七十一号の十四件に反対であります。残りの五十七件には賛成です。
以下、その理由を述べて討論といたします。
議案第一号一九九九年度一般会計は、質問の中でも明らかにしたとおり、県民には公共料金値上げなどの負担増を押しつけ、借金増によって大型公共事業をさらに大規模に推進するものになっています。このような予算は不況克服に役立たないどころか、県民の消費購買力を低下させることによって不況を一層長引かせ、県財政を破綻に追い込もうとするものであり、抜本的に組みかえるべきであります。
予算の中では、特に各種の公共料金値上げ、辰巳ダム、県庁舎建設、能登空港などの大型公共事業の推進、大企業呼び込みのための補助金の支出、原発推進関係の予算などに反対であります。
議案第十九号石川県職員の勤務時間、
休日及び休暇等に関する条例及び石川県学校職員の勤務時間、
休日及び休暇等に関する条例の一部を改正する条例は、労働基準法改悪の一つである一斉休憩の原則の緩和を条例化するものであり、反対です。
議案第二十二号石川県立学校条例等の一部を改正する条例は、県立農業短大の授業料などを値上げしようとするものであり、反対であります。
議案第二十七号石川県庁舎整備基金条例の一部を改正する条例は、県庁舎の移転新築を推進するためのものであり、反対であります。
議案第二十八号、二十九号、四十五号、四十六号及び四十七号は、能登空港に関連する議案です。一般質問の中で申し上げたとおり、
日本共産党は半島地域の交通体系の確立、その一環としての空港建設に一律に反対するものではありません。しかし、能登空港の需要予測はバブル絶頂期の旅客流動実績をもとに年率二・五%の成長率ではじき出したものであり根拠を失っていること、不況の中で予定したとおりの航空機の就航を確保できるのか保証がないこと、着陸料を主な収入源とする空港運営が極めて深刻になっていること、関係自治体に膨大な負担をかけていることなど、現時点、不況と財政難の中で再検討が必要だと考え、このまま建設を続行することには反対であります。
第五十四号石川県教職員定数条例の一部を改正する条例は、児童生徒数の減少を理由に教職員定数を高等学校で二十六名、小中学校で四十六名、合計七十一名削減しようとするものであります。これらの定数減を学級規模の縮小に振り向けるならば、一歩一歩三十人学級にも接近していくことも可能であり、教職員の定数を削減することには反対です。
議案第六十五号九八年度一般会計補正予算は、県庁舎建設関連の予算など、
日本共産党としては賛成できないものが含まれており、反対であります。
議案第七十一号一九九九年度一般会計補正予算は、
RDF専焼炉建設に関連する予算であります。RDF構想の基本になっているのは、二十四時間連続運転の大型焼却炉で燃やせば
ダイオキシンは発生しない。だから、焼却炉を大型化してごみをたくさん集めて燃やす、こういう考え方であります。しかし、この考え方はごみの発生そのものを減らすことに逆行しており、ごみ問題の解決にならないことは既にはっきりしています。大規模化、広域化、そして焼却中心主義のこれまでのやり方を切りかえていくべきです。
また、一般廃棄物の処理は地域内処理が原則でありますが、能登全体のごみを集中するというRDF構想は、住民の目からごみ問題を遠ざけ、ごみ問題の解決をかえっておくらせてしまうという問題もあります。大型焼却炉でなくても、焼却するものの選別などによって
ダイオキシンの発生を減らすことができることも明らかになっています。
以上のように、RDF構想は大局的にはごみ問題の解決に逆行していると考え、これを推進する予算の計上には反対であります。
請願については、第五十九号、六十一号、六十二号、六十三号、六十四号及び六十五号は、いずれも採択すべきことを主張するものであります。第六十号については、継続に同意するものであります。
特に、五十九号青年の政治参加を広げる十八歳選挙権の早期実現を求める
意見書の採択に関する請願は、この種のものとしては恐らく初めて提出された請願ではないかと思います。
請願者が訴えているように、政党レベルでは十八歳以上を政治参加の要件とすることが既に大勢になっています。自由民主党、民主党、
日本共産党、公明党、自由党、社会民主党などほとんどすべての政党が十八歳から入党できることになっています。これらの政党は、十八歳に達した青年が政治活動に参加するにふさわしい能力と資格を持っていることを認めているのですから、当然この請願には賛成しなければなりません。また、十八歳選挙権は世界の大勢でもあります。
このような点から、本請願をぜひとも採択するよう訴えまして、私の討論を終わります。
ありがとうございました。
○議長(
長憲二君) これをもって討論を終結いたします。
──────────────
△
知事提出議案採決
○議長(
長憲二君) これより採決いたします。
まず、
知事提出議案第一号を採決いたします。本案を
委員長報告のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君) 起立多数。よって、本案は、
委員長報告のとおり可決されました。
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、
知事提出議案第十号、第十九号、第二十二号、第二十七号、第二十八号、第二十九号、第四十七号、第五十四号、第五十五号、第六十三号及び第七十一号を一括して採決いたします。以上の各案を
委員長報告のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君) 起立多数。よって、以上の各案は、
委員長報告のとおり可決されました。
〔宮地義雄君退場〕
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、
知事提出議案第四十五号を採決いたします。本案を
委員長報告のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君) 起立多数。よって、本案は、
委員長報告のとおり可決されました。
〔宮地義雄君入場、宮下正一君退場〕
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、
知事提出議案第四十六号を採決いたします。本案を
委員長報告のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君) 起立多数。よって、本案は、
委員長報告のとおり可決されました。
〔宮下正一君入場〕
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、
知事提出議案七十一件のうち、ただいまお諮りした議案を除く残余の各案を一括して採決いたします。以上の各案を
委員長報告のとおり可決することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う者あり〕
○議長(
長憲二君) 御異議なしと認めます。よって、以上の各案は、
委員長報告のとおり可決されました。
─────・──・─────
△請願採決
○議長(
長憲二君) 次に、請願第六十一号、第六十二号及び第六十五号を一括して採決いたします。以上の各請願に対する
委員長の報告は不採択であります。以上の各請願を採択することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君)
起立少数。よって、以上の各請願は、不採択と決しました。
〔山根靖則君及び宮下登詩子君退場〕
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、請願第六十四号を採決いたします。本請願に対する
委員長の報告は不採択であります。本請願を採択することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君)
起立少数。よって、本請願は、不採択と決しました。
〔山根靖則君及び宮下登詩子君入場〕
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、請願第六十三号を採決いたします。本請願に対する
委員長の報告は不採択であります。本請願を採択することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君)
起立少数。よって、本請願は、不採択と決しました。
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、請願第五十九号を採決いたします。本請願に対する
委員長の報告は不採択であります。本請願を採択することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君)
起立少数。よって、本請願は、不採択と決しました。
──────────────
○議長(
長憲二君) 次に、請願第六十号を採決いたします。本請願は
委員長報告のとおり
継続審査とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う者あり〕
○議長(
長憲二君) 御異議なしと認めます。よって、以上のとおり決しました。
─────・──・─────
△特別
委員会委員長報告
○議長(
長憲二君) 次に、都心地区整備特別
委員会委員長及び新幹線・空港対策特別
委員会委員長から付託事項の審議状況について報告をしたいとの申し出がありましたので、本件を議題といたします。
お諮りいたします。本件は、
委員長申し出のとおり許可することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う者あり〕
○議長(
長憲二君) 御異議なしと認めます。よって、以上のとおり決しました。都心地区整備特別
委員会委員長吉崎吉規君。
〔都心地区整備特別
委員会委員長(吉崎吉規君)登壇、拍手〕
◎都心地区整備特別
委員会委員長(吉崎吉規君) 都心地区整備特別
委員会では、昨年四月以降、三回の
委員会審議に加え、熊本城復元整備事業、アクロス福岡など県外現地調査を実施するなど鋭意調査、審議を重ねてまいりました。その主な審議の状況について御報告をいたします。
まず、都心地区の整備のあり方については、県庁跡地、金沢城跡、附属学校跡地、中央公園を一体的に構想整備すべきであり、都心での交通体系、
道路整備なども当特別
委員会の検討範囲に加えるとともに、あわせて中心商店街の活性化や市街地の空洞化問題も含めて審議することといたしました。
以下、論議されました主なものを申し述べます。
最初に、新交通システムの導入は、渋滞緩和問題を含めて将来の金沢の都市交通の重要な生命線であり、今後の見通しと課題に対する検討、対応の手順についてただしたところ、ガイドウェイバスシステムを生かすためには、まちづくり全体と交通システムの導入をどう考えるかという新たな視点での包括的な観点から検討しなければならないが、事業制度や法制度、バス運行事業者との具体的調整など大きなハードルがあり、直ちに実行できる状況ではない。今後、LRTシステムという新型の路面電車との比較を含め、引き続き精力的に検討を行っていきたいとの答弁がなされました。
次に、都心地区の活性化の観点から、金沢市都心地区の商業活性化事業の概要についてただしたところ、金沢市が設立するTMOでは香林坊、片町、広坂、柿木畠、竪町、武蔵、横安江町、尾張町、近江町市場の九商店街を対象として行うとの答弁がなされました。
このほか、都市緑化フェアの開催に向けた
金沢城祉公園の整備方針を初め、
金沢城祉公園の整備と都心軸の整備とのかかわり、
金沢城祉の復元に必要な戸室石の調達の見通し、都心軸の交通体系や
道路整備のあり方などについても論議がなされました。
さらに、県庁移転跡地の活用策を検討するため、新たに金沢市と共同で設置する予定の
懇話会についても、県と金沢市との役割分担はどうか、また人選に当たっては特に若い人を積極的に登用すべきであり、将来の県都金沢の発展を考えるとき、金沢市に主体性を持たせた方が効果的であり、そのため地権者である県は金沢市に一任するくらいの大英断が必要ではないかなどの論議がなされました。県民にとって、金沢城跡、附属学校跡地、県庁移転跡地は都心地区にあってかけがえのない貴重な空間であり、これらを一体的に活用し、都心部に新たな活力を創出することは極めて重要かつ緊急の課題でもあることから、今後とも新県庁舎の移転日程をにらみながら金沢市と十分に連携の上、積極果断に取り組むべきであるとの要望がなされたのであります。
以上、簡単でありますが、都心地区整備特別
委員会の報告といたします。(拍手)
○議長(
長憲二君) 新幹線・空港対策特別
委員会委員長米田義三君。
〔新幹線・空港対策特別
委員会委員長(米田義三君)登壇、拍手〕
◎新幹線・空港対策特別
委員会委員長(米田義三君) 新幹線・空港対策特別
委員会における審議の状況について報告いたします。
本
委員会は、付託事項であります新幹線、空港及び港湾の建設整備に関し、当局から説明を聴取するとともに、佐賀県及び長崎県を視察し、鋭意調査審議に取り組んでまいりました。
初めに、北陸新幹線についてであります。
新幹線の整備につきましては、平成十一年度の予算編成過程におきまして、新規着工区間の抑制方針が見直され、その結果、国の来年度予算では整備新幹線の
事業費がほぼ満額認められるとともに、現行の基本スキームについてもその見直しに向けた動きが見られるなど、新幹線建設をめぐる環境が好転してきており、フル規格での整備実現に向けて大いに期待を抱かせるものであります。
こうした状況を踏まえ、現在、金沢−石動間はスーパー特急方式で整備することとなっているが、スキームの見直しの動きへの対応やスーパー特急方式の地元負担の軽減を国に求めるべきではないかとただしたのに対し、北陸へのフル規格による整備
スケジュールの明確化及び上越以西の未着工区間の速やかな着工により、いわゆるまだら模様を解消することなどを国等に要望していきたいとの答弁がなされました。
建設財源を初め地元負担、西日本旅客鉄道株式会社の理解など重要な課題が残されておりますものの、当
委員会としても今後とも整備新幹線に対する前向きで幅広い議論を重ね、北陸新幹線が一日も早く全線開通されるよう内外に強く訴えていくものであります。
次に、小松空港についてであります。
航空業界を取り巻く環境が厳しい中で、平成十年の国内線、国際線を合わせた総
利用者数は対前年比三・三%増の二百四十三万人余で、過去最高との報告がありました。国内線については十路線が運航され、
施設整備についても誘導路やエプロン改良等の整備が順調に進められております。しかし、懸案であります国際化への
取り組み、特に小松−香港間の定期便については、これまでの積極的な
取り組みにもかかわらず、いまだ実現に至っていないのは御承知のとおりであります。したがって、香港に限って行われてきたこれまでの誘致運動の進め方を見直す考えはないかと質間したところ、早期の航空交渉開催が難しい状況にあるが、これからも粘り強く働きかけていくこと、また従来から香港に限定することなく就航要請を行っているが、今後とも幅広い対応をしていきたいとの考えが示されたのであります。
次に、能登空港についてであります。
昨年十一月に起工式が行われ、国の来年度予算においても用地造成費等がほぼ満額認められるなど、平成十五年の開港に向け着々と工事が進められておりますことはまことに喜ばしい限りであります。
しかしながら、昨年開港した大館能代空港を初めとする能登空港と類似規模の地方空港の例を挙げるまでもなく、昨今の航空業界の厳しい状況は能登空港への影響も不可避であり、開港後の運営は決して楽観できない状況であります。
先般、地元の期成同盟会を中心にした利活用策についての報告もなされましたが、さらなる積極的な
取り組みが必要である。また、能登空港の収支は類似規模の空港と同様、二ないし三億円の赤字の見込みであるとの予測に対し、委員各位から維持管理費や損益分岐点、経済効果、需要予測などについてより詳細な分析を行い、これに基づく具体的かつ的確な対応方針を検討すべきであると強く申し入れたところであります。
最後に、港湾関係であります。
平成十年の金沢港における貨物取扱量は、対前年比五・八%の減であったが、これは平成七年より増加傾向にあったコンテナ貨物の取扱量が減少したことによるものであり、また七尾港では対前年比四三・三%の増と大幅に伸びたのは、七尾火力発電所の二号機の稼働に伴う石炭の取扱量の増加によるものであるとの報告がなされましたが、今後本格的な環日本海時代を迎え、金沢港、七尾港の重要性がますます高まっております。そのため、新年度において岸壁等の
整備促進や燻蒸上屋整備など港湾機能の充実強化とともに、上屋や岸壁などの港湾施設使用料を引き下げるなどの措置が講じられておりますものの、今後とも一層ソフト、
ハード両面の整備を進め、日本海側の物流拠点としての飛躍を望むところであります。
このほか、小松空港の滑走路のかさ上げ、延長や能登空港のシンポジウムの開催など、各般にわたり慎重な審議をいたしましたことを御報告し、新幹線・空港対策特別
委員会の報告といたします。(拍手)
○議長(
長憲二君)
委員長報告を終わります。
─────・──・─────
△知事追加議案説明
○議長(
長憲二君) 次に、本日、知事から提出のあった議案第七十二号及び第七十三号を一括して議題といたします。
以上の両案に対する説明を求めます。谷本知事。
〔知事(谷本正憲君)登壇〕
◎知事(谷本正憲君) 追加提案いたしました二議案につきまして御説明申し上げます。
議案第七十二号は、監査委員、普神良司氏、田中順子氏の任期が四月二日をもって満了いたしますので、その後任に新井睦子氏、北川邦昭氏を選任いたしたく、地方自治法第百九十六条第一項の規定により同意を求めるものであります。
議案第七十三号は、公害審査会委員全員の任期が三月三十一日をもって満了いたしますので、石田宗治氏、井上正男氏、井村光夫氏、榎本喬氏、太田外美子氏、岡田晃氏、久我澪子氏、越島久彌氏、中川秀昭氏、湯沢邦夫氏、横山泰男氏を再度同委員として任命いたしたく、また石田啓氏、遠藤功氏を新たに同委員として任命いたしたく、公害紛争処理法第十六条第一項の規定により同意を求めるものであります。
何とぞ御同意賜りますようお願いいたします。
○議長(
長憲二君) 説明を終わります。
──────────────
△知事追加議案採決
○議長(
長憲二君) お諮りいたします。以上の両案は、人事に関する案件につき、この際、即決いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う者あり〕
○議長(
長憲二君) 御異議なしと認めます。よって、以上の両案は、即決することに決しました。
──────────────
○議長(
長憲二君) これより採決をいたします。
以上の両案を同意することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
○議長(
長憲二君) 起立多数。よって、以上の両案は、同意することに決しました。
─────・──・─────
△各常任
委員会及び議会運営
委員会所管事務調査の閉会中
継続審査
○議長(
長憲二君) 次に、各常任
委員会委員長及び議会運営
委員会委員長からお手元に配付のとおり、所管事務調査事項について閉会中も
継続審査したい旨の申し出がありましたので、本件を議題といたします。
お諮りいたします。本件は各
委員長から申し出のとおり決することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う者あり〕
○議長(
長憲二君) 御異議なしと認めます。よって、以上のとおり決しました。
─────・──・─────
○議長(
長憲二君) 以上をもって今議会の議事全部を終了いたしました。
─────・──・─────
△議長あいさつ
○議長(
長憲二君) 閉会に当たりまして一言ごあいさつを申し上げます。
本議会に提案されました平成十一年度一般会計予算を初めとする全議案は、議員各位の御熱心な御審議をもって、ここに議了できましたことを衷心より感謝を申し上げます。また、連日、議会運営のため御協力をいただきました知事を初め執行部各位並びに報道関係の皆様に対しましても、心から御礼を申し上げる次第であります。
顧みますれば、平成七年四月に議席を得て以来、四カ年の歳月が過ぎようといたしております。この四年間は、バブル経済の崩壊に伴う景気の低迷に加え、金融不安とも相まって、総じて閉塞感が漂う暗い話題が多くありましたが、本県におきましては全国豊かな海づくり大会や全国農業青年交換大会を成功裏に終えるとともに、経済対策を初め少子・高齢者対策、環境保全対策、教育文化施策の拡充など山積する諸課題に積極的な
取り組みがなされたほか、能登
地域振興の起爆剤として期待される能登空港がめでたく着工の運びを迎えるなど、県勢の着実な進展を見ることができたのであります。
本日をもちまして、今任期最後の
定例会も閉会をいたすわけでありますが、議員各位におかれましてはますます御健康で来るべき選挙におきましてはめでたく御当選され、再びこの議場において県政を論ずることができますよう心からお祈りする次第であります。
また、今任期を最後に御勇退されます議員各位の多年の御功績に対し、深く敬意と感謝の意を表しますとともに、今後一層御自愛の上、県政各般にわたり格段の御指導、御鞭撻を賜りますようお願いする次第であります。
なお、多年懸案でありました議会の情報公開問題につきましては、先般速やかに実施すべきであるとの答申をいただいたのであります。この上は議員一丸となって開かれた議会の一層の推進に努め、もって県民の負託にこたえていく所存であります。
最後に、私ごとで恐縮でございますが、昨年九月の議長就任以来、皆様方の御協力により大過なく職務を全うすることができました。厚く御礼を申し上げまして、ごあいさつといたします。
ありがとうございました。(拍手)
─────・──・─────
△閉会・閉議
○議長(
長憲二君) 以上をもって平成十一年第一回石川県議会
定例会を閉会いたします。
これにて散会いたします。
午後二時八分閉会
─────・──・─────...